インドシナ人民首脳会議

1970年3月18日のプノンペンクーデタ−に続く政情不安と戦火拡大の気運にそなえて、同4月24日、25日の両日、ラオス、ベトナム、中国境界地帯の中国領土内でインドシナ三国の最高級の指導者が出席して開かれました。カンボジアハ団長シアヌーク元首、副団長ペン・ヌート殿下ほか団員5名。ラオス団長スファヌボン殿下、副団長カムヌーク・ケオラ、ラオス愛国中立勢力連合委議長、同プーミ・ボンビチット、ラオス愛国戦線書記長ほか団員2名。南ベトナム共和国臨時革命政府団長グエン・フー・ト、副団長チン・ジン・タオ、ベトナム民族民主平和勢力連合中央委議長ほか団員4名。ベトナム民主共和国団長ファン・バン・ドン首相、副団長ホアン・クォック・ベト、ベトナム祖国戦線中央委ほか団員3名。これは1965年のインドシナ人民会議に比べて、最高首脳の会議であることと、その後の情勢の発展という点で極めて重要な意義をもつものでした。4月27日に共同声明が発表されましたが、そこではインドシナ人民の最高峰の団結がうたわれるとともにインドシナ人民と全人類の最も凶悪な敵としてアメリカ帝国主義を規定し、今後の闘いの進め方、特にインドシナ三国の相互支援連帯について述べていました。中国の周恩来首相は、この会場に駆付けて会議後の祝宴に参加し、中国政府は4月28日共同声明への支持を表明し、中国人民がインドシナ人民の抗米救国戦争の強固な後ろ楯であるという立場を明らかにしました。

インドシナとベトナム戦争

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